元カレたちのストーリー

今までプレイした乙女ゲームのネタバレになります。

ノルン+ノネット ラストイーラ「室星 ロン」

●室星 ロン/ムロボシ ロン(cv杉田智和さん)
25歳、188センチ。
夏彦の仲間で、能力者のふりをして船に潜入した人物。ぱっと見は飄々としていてのんびり、更に人の名前を一切覚えないのでよく嫌われる。しかし戦闘となるとカリスマ性を持つ。






~ネタバレ~

「フーガ」
生にも死にも執着しない、名前を覚えるのはめんどくさい、だって覚えたってみんな死んじゃうんだから意味がない。
そんなロンは、人としての全てを欠落したような人物だったが、戦闘能力だけはとても優れていた。偶然に夏彦を助けた時におもしろそうだからと夏彦の仲間になり、世界を、リセットを止める手伝いとして船に乗って能力者を皆殺しにするのが自分の役目だった。
能力者も殺しも、リセットも世界も、そんなものはどうでもいい、ただ楽しそうだからやるだけ。
しかし船で出会った、記憶を消せるという能力を持つ主人公がとても気になった。
最初は名前を覚えるのすら出来なくて嫌われているようだったけど、彼女が嫌な顔をするのがなんだか嬉しかった。どうせもうすぐ自分が殺すのに、なんでそんなに気になるのか、それはなんだか主人公は自分に似ていたから。
能力で人を殺すように指図され生きていて、でも本当は嫌で、けど逆らうこともせず受け入れる。空っぽのような主人公は、なぜか昔の自分を思い出させた。
結局ロンは主人公の名前を覚えた。この先殺そうと思ってるのに。
なのに主人公はロンの、夏彦が作った義眼を見て、私がその人だったらすぐにでもあなたの義眼を両方作ってあげるのに、と優しく瞼を撫でる。そんな主人公を抱きしめるのは心地よかった。
夏彦の命令で結界を持つ能力者を攫ってこいと言われたから攻撃したけど、何故か主人公はロンをかばってその子の記憶を消した。
罪を犯したことに、一緒に自首しようと言った主人公に、こんなことを言われたのは初めてだと嬉しくなった。
罪を重ね、夏彦の仲間だと知ってもまだ主人公は自分の事を誰にも話さない。必要とされていると思うと初めて感じる気持ちがある。夢の中に出てきた夏彦に「あの女が好きなんだろう」と言われて理解できなかったけど、不器用で自分のことを二の次にするあの子に対して、何かしてあげたいと思えたのは生まれて初めての感情だった。
いつも紫色の髪をした男の子に怒られてる主人公は多分紫色の髪の男の子への罪で囚われている。いつもあの男の子の事が主人公の頭の中にあるのが嫌で、それなら罪を塗り替えて欲しいと思えた。だから、能力で俺の記憶を消して欲しいと思った。そしたらきっと俺への罪で君の頭は俺のことだけを考えるから。
けれど記憶を消してくれない主人公は俺の優しい手が好きだから罪を重ねて欲しくないと泣く。愛おしい感情で、彼女にキスをした。
やっぱり俺は彼女を好きになっている、けれどこの汚れた手では幸せにできない事を知っている。だからやっぱり記憶を消して、君だけを選びたい。
記憶を消しても罪を消すことは出来ないと夏彦は言ったけど、どうしても彼女の能力を正しく使わせてあげたかった。罪ではなく、殺人鬼である自分の記憶を消せばきっと、それは正しい行いだから。
島に行き、こはるの能力を無理矢理奪い、アイオンを炎で焼きつくした。これでもうリセットはできない。だから能力者も殺さなくていい。貰った義眼分の働きができなかった俺は無理矢理自ら義眼をえぐって夏彦に返した。
そして、主人公に今度こそ記憶を消してもらう。主人公は泣きながらキスをしてくれて、そしてロンの記憶は消えた。
その後何もなくなったロンと、主人公は二人でひっそりと暮らしていた。初めて覚えた言葉は主人公の名前。その名前を愛おしく何度も呼んで、ただ二人は穏やかに幸せに暮らした。


「コンチェルト」
火の能力を奪い自身に宿したまま、記憶が無くなったロン。そんなロンと二人、静かに暮らす主人公。
記憶を消してからと言うもの、ロンは変わったことと変わらないことがあった。何を考えてるかわかんなくて、でも何故か人を巧みに操れてマイペース、のんびりとしてるけど何故か器用、変わらないのはそんなとこ。けれど変わったのは、幸せなことを幸せだとハッキリ言えるようになったこと。
記憶がなくなり、幸せとは何かというのも実際難しいかもしれない。ロンが今本当に幸せなのかも分からない。けれどそれでも彼が強く強く望んだから、エゴだと思われてもこの選択をしたことに間違ってないと思いたくて、ロンを大事に大事に閉じ込めた。
世界は相変わらず主人公とロンを見張っていた。けれど何をしでかすかわからないロンと、記憶を消す能力がある主人公に無理には手が出せず、影から監視する日々だった。
アイオンが停止したため、主人公以外の能力たちはその力を使って各国の戦争を止めたり、武器の回収に回る旅をすることになる。主人公も共に行こうと誘われたが、ロンと一緒にいたくて断ることにした。しかし旅立つ直前に朔也が「夏彦が時計台がある街にいる」という未来を見たと教えてくれた。そう、主人公はずっと夏彦を探していたのだ。
ロンの目は、どんどん悪くなっている。以前義眼の方は自らえぐってしまったので、残っている目だけで見ているけどそれももう少しで何も見えなくなりそうだった。だから主人公は夏彦を探し、義眼を作ってもらおうと思っていたのだ。
朔也の情報を元にロンと二人旅をすることにした。しかしロンは相変わらず良し悪しがわからない。だから動物の皮を剥ぐという悪党が出た時も、だったら人間の皮を剥いでもいいのかと思い、悪党の皮を剥ぐと言い出した。いい事と、悪い事、その区別と基準がわからない。そして主人公もまた、なぜ動物はいいのに人間がダメなのかもわからなくなる。説明をしても、自分の言葉にも矛盾を感じてしまう。
ロンは主人公を愛してくれていたし、何よりも大事にしてくれた。しかしそれは同時に、主人公以外の全てがどうでも良かった。主人公の言うことは絶対聞いてくれたし、守ってくれたけど、それはそれでロンという自分が無い。正しい人間にする為に正しいことを教えるけど、それしか知らないのであれば人形と同じなのでは?
昔ロンに言われた言葉が過って苦しくなった。
しかしどうしたらいいかわからず、自分の信念を貫きながらロンを守り、自分で頑張ろうと躍起になる主人公。そんな主人公を見たロンは「何をそんなに焦っているの?」と主人公の胸の奥に刺さる言葉を発する。何に焦ってるのかわかんない、ただ、早くロンのためになることをしたいだけ。
しかしそんな時、時計台がある街で「F」という名の男に声をかけられた。その男はなんと、裏組織のボスであり、そしてロンの育ての親だった。幼い頃にロンをスラムで拾い、殺し屋として育てた人物。そんな人物が何故かロンが能力を得た事を知り、ロンをまた配下に置きたいと狙ってきたのだ。
主人公はどうにかロンを護ろうとしたが、結局二人はFに連れ去られてしまう。そしてFはロンに銃を渡し、人を殺せと言った。そうすればきっと記憶を取り戻すだろうと。
殺さなければ主人公を殺すと言われ、銃を握るロン。しかし主人公が「真っ白な道を汚してでも、ロンと自由に生きていたい」と言った時、ロンはついに自分の気持ちで行動した。
ロンは、火の能力を使った。
記憶がないはずなのに、火の能力を自由に使いFを殺した。ロンという名前をくれた育ての親だという記憶は残っているというロンだったが、それよりも何よりも今は主人公が一番大事だから、主人公を傷つけるやつは許さないと、全てを燃やし尽くした。
しかも火のせいで自分たちも危なくなってしまったのだが、なんとそこに夏彦と雪が現れ、二人を助けてくれたのだった。
その後夏彦はロンの義眼を作ってくれることになった。しばらく夏彦の元でやっかいになることになると、夏彦はずっと一人で戦ってきた正義感のある人だと分かった。無口でクールだけど、ロンのことを心配もしてくれていた。
そしてようやくロンの義眼が完成し、手術を行った。包帯を取っていいと言われ、ロンは主人公を目に写して抱きしめてくれた。初めてこの目に写すのは、君の顔だって決めてたら、と。ようやく夢が叶った主人公はロンの胸で泣いた。ロンは珍しく慰めの言葉をくれて、その成長にまた泣けた。
愛しているとキスをしてくれるロンとこれからもずっと、二人で成長していければいいと思えた。