元カレたちのストーリー

今までプレイした乙女ゲームのネタバレになります。

罪喰い~千の呪い、千の祈り~「陸 至央

●陸 至央/クガ シオウ(cv立花慎之介さん)
とある理由から主人公の命を狙う、陸一族の嫡男。千夜の息子で、かなりの力を持つ狂人。生まれつきのブロンドヘアーで見た目も美しくモテるが、人間の女に興味がない。



~ネタバレ~
(ハッピーエンド)
世羅の生まれ変わりとして上樹の者となった主人公。覚醒したことにより、ずっと世羅を狙っていた陸一族にも居場所がバレてしまい、巨大な力を持って上樹家に乗り込んできた存在が至央だった。
初めて出会った時の至央は主人公への殺意だけをもってやってきた。主人公を殺すことだけが生き甲斐でもあるかのように、狂ったように笑い興奮して襲ってくる。見た目の美しさと相まって、その姿は背筋を凍らせるもの。しかし周りの人たちを傷つけられたことに怒った主人公は震えながらも逃げずに至央に向かって行くと、至央は尚更喜び、主人公を気に入ったようだった。
しかし気に入ったとしても容赦はなく、迷わずに主人公の腹へ刀をねじ込む。かなりの深手を負いつつ怒りを込めて立ち向かうと至央にも傷を合わせることができた。至央はそんな主人公の姿に魅入られたように色気の含んだ声色で殺すと囁くが、去り際に主人公に対して「世羅」ではなく、主人公そのものの名前を聞いてきた。今まで出会った上樹の者で初めて世羅ではない自分自身を見てくれた存在に、主人公は酷く気持ちが揺らいだ。
自分を刺した人間なのに、敵なのに、世羅ではなく私の本当の名で唯一呼んでくれる上樹の者。そのことに、おかしくも喜んでいる自分の気持ちに混乱した。
そんな波乱の出会いから数日、奇襲はなかったものの、なんと素子がセッティングした合コンに至央が普通の学生の格好で姿を現したのだ。至央も普段は御曹司の通う高校で優等生としての仮面を被り人間に扮していたため、主人公の前で白々しくもスマートな装いで現れた。しかし素子たちの目を盗み、路地裏ですぐに命を狙ってかかってくる至央。主人公もこのあいだの戦闘から上樹の力が上がっていたため対抗するものの、至央は本気で命を狙っているのにまた楽しそうだった。
それどころか連絡先を交換し、何故か敵同士でメールをやりとりするという不思議な事に。内容も至央の煽りに対して言い返すというものだった。
そんな日々が続き、主人公たちは京都へ修学旅行に行く日になる。するとなんと至央の高校も京都へ修学旅行へ来ており、旅行中共に行動する事になった。もちろん拒否する主人公だったが、素子にバラされたくなければ言うことを聞けということと、更には至央はこの修学旅行中は主人公を傷つけたり殺したりはしないと「魂」に誓ったのだ。上樹の者にとって魂に違うということは絶対。もし破れば大地により命はなくなってしまうというとても重いものだった。なのに至央は命すら軽く思えているかのようにそんなことと簡単に誓った。
そのせいで敵同士なのに何故か一緒に行動することになったが、最初は警戒して憎まれ口ばかりを叩いており、至央もそれを楽しむかのように挑発してばかりだったが、その雰囲気は普通の学生の友達のようなもので、感覚がおかしくなる。それどころか至央は主人公の悩みや、父である司のオネエな雰囲気なども一切バカにすることもなく、まじめに答えてくれた。敵だと思って、イかれた男だと思っていた人の意外な一面に、戸惑う。それどころか好感を抱いている自分がおり、更に至央の方も主人公を可愛いと思い始めていた。
更に話を聞いていけば至央の家庭も何かよくないものがあるようで、生まれてから生き様を決められている至央と主人公はなんだか似ていた。それがお互いを余計に惹きつける。
弱音を漏らす至央に、逃げてしまえばいいのにと思う主人公。そして罪を喰らい葛藤して嘔吐する主人公を見て、逃げてしまえばいいのにと思う至央。一緒に逃げるか‥と小声で漏らす至央だったが、その言葉を最後に楽しかった修学旅行は終わった。明日からはまた敵同士、だけどもうそんな風には見られないと心を痛めながら。
そして数日が経った。楽しかった修学旅行を終え、二人が思い出すのはお互いのことばかり。こんなにも心を支配することに、至央の方は主人公を愛でたいと思っていることに気づくが、主人公の方はまだそれが恋だとは気づけず友達だからだと思っていた。
しかしそんな時事件は起きた。至央の父である千夜が強くなった至央を喰らい、力を得ようとしたのだ。主人公は至央と心が深いところで繋がっているようで、至央の危機を察知できた。そして連と共に、上樹の家を裏切って至央を助けるために飛び出した。
至央が陸の家から出られないのは、母親を囚われているという原因があった。千夜の術で封印されたままの母が、至央が逃げることにより殺されてしまうため、逃げられなかった。しかしそれは嘘だった。至央の母は至央が生まれてすぐに千夜に殺されており、至央がここにいる意味などなかったのだ。そんな絶望を味あわせてからも尚、至央を殺して喰い取り込もうとする下衆な千夜。それを目の当たりにした主人公は怒りで血が沸騰するかの如く、至央を助けるために千夜の前に立ち向かった。危ないのに命をかけて自分をかばってくれた主人公を見た至央は「どうして俺なんかのために‥」と胸を痛めたが「私の友達のことを、なんかなんて言わないで」という主人公の言葉でもっと胸が痛くなった。
その後どうにか陸家から逃げ出した主人公と至央。世羅の素体を破壊し、主人公の体に取り込むことにより呪いを解くために旅をすることになり、共に任史が付いてきてくれた。
旅の道中、至央は気づいてしまった主人公への好意が誘香によってダダ漏れではあったが、主人公の方は未だ踏み込めずにいた。至央と一緒にいるのは心地よく、そしてドキドキして胸が痛い。ずっと一緒にいたいと思うし絶対に失いたくない存在だと思う。けれどそれを「恋」だと自覚できないのは失うのが怖いからだった。かつてとても大切な両親を失って以来、大切なものを失うことの恐怖を知っていたから。だから今まで自然と「大切」を作らないようにしていたのだ。
しかし守人と離れたせいでどんどん弱る主人公のために、一人頑張ろうとする至央はなんと主人公にバレないように罪人である陸の刺客達に罪喰いの儀を行なっていた。半人である至央にとって罪喰いはとてつもない痛みと苦しみを与え、それは至央の体が波打つほどの激痛をもたらすものだった。それでも、自分の体を犠牲にしてでも主人公を守りたかったのだ。その姿を目の当たりにし、主人公の中で覚悟が決まったかのように言葉が浮かぶ。「至央のことが好き」だと。その言葉を聞いた至央は心臓が止まるかと思うほど嬉しいという気持ちを主人公に伝え、溢れる気持ちを抑えきれず二人はそのまま結ばれ、上樹の者として覇名を共有し、夫婦となった。
その後さらに心も深まった二人。カゲロウや千夜との戦いで任史が亡くなってしまい悲しみを抱えつつもついに世羅の素体がある場所に到達する。そしてやはりそこには守人が待ち構えていた。主人公を愛する守人は自分のもとに戻ってこいと言うが主人公の手にある至央の覇名を見て怒り狂い、至央を殺そうと襲いかかる。戦いを繰り広げ、もはや守人に押された時ついに覚悟を決めた至央は刀を世羅の素体へ投げた。おかげで素体の結界は壊れたものの、なんと至央は刺されて死んでしまった。
至央の姿に絶望する主人公は泣き叫び発狂した。死んだと認めないと、至央さえあれば他は何もいらないと泣き叫ぶ主人公に、大地が揺れる。そして世羅の素体がなんと結晶となり声が聞こえた。「その気持ちに嘘がなければ力を貸そう」。そしてそのまま結晶は至央の体に取り込まれ、至央が目を覚ましたのだ。そう、世羅は至央の力となって魂の一部となっていた。
これでもう世羅は復活しない。その事に今度は守人が狂い叫ぶ。至央の伴侶となった今主人公にも守人の愛の気持ちがわかるため、胸が痛かったからこそ、主人公は守人に土下座し謝った。この人が私の愛する人だと。世羅になれなくてごめんなさいと。その姿に、守人は何も言えなくなった。
呪いがなくなり平和になった二人は任史の死や、今まで亡くなった全ての人へ涙を流し、これからは幸せになろうと抱き合った。
数ヶ月後、千夜がいなくなった陸家では至央が当主になり会社を経営し忙しく過ごしているが、陸家と上樹家が同盟を組んだため、何故か毎日ストーカーのように守人が陸家に来ていた。連も共に相変わらず主人公への好意を隠さずにやってくるため、至央は毎日疎ましく二人を追い返している。相変わらずヤキモチ妬きで、愛情を惜しみなく注いでくれる至央に抱きかかえられ、主人公も心から愛しいと幸せを噛み締めて終わる。