元カレたちのストーリー

今までプレイした乙女ゲームのネタバレになります。

罪喰い~千の呪い、千の祈り~「上樹 守人」

●上樹 守人/カミキ モリヒト(cv小野友樹さん)
一千年前からの世羅の婚約者。世羅が転生するたびに呪いを解くために見守って来た。クールで無表情。上樹家の当主。



~ネタバレ~
(ハッピーエンド)
一千年前に呪いを受けた世羅姫の生まれ変わりだという主人公。過去の記憶をもたないために、実感がわかないものの、変質者に殺され、世羅姫と同じ鬼と呼ばれていたものになってしまったため、罪人を喰らう定めを背負うことになる。
そんな時、かつての世羅姫の婚約者であった守人が主人公の前に現れた。守人が言うには、主人公が罪喰いの儀を終え、千の呪いを解いた時、完全な世羅になり守人と結婚しなければならないと言った。それはかつての世羅の願いであり、婚約者である守人と結婚し、また暴走をしないために完全な守人の支配下に入ると言うものだった。
しかし過去の記憶が一切ない主人公は、そんなことを受け入れられるはずもなく、守人を信用出来なかった。
ただ、守人が悪い人ではないとは感じていた。主人公を見つめる目はとても慈愛深くて優しく、言葉の全ても本当に愛してくれているそのものだったし、命をかけて守ってくれてもいた。しかしただそれが、本当に「自分」に向けたものでないことに違和感を感じる。そう、守人は「私」ではなく「世羅」を愛しているから。
何度も「世羅」と呼ばれるたびに感じる嫌悪感。生まれ変わりかもしれないけれど、私は私。自分自身を見てくれない人なんかを信用出来ないし、ましてや愛することなど出来なかった。
しかし、陸から命を狙われている主人公は守人の屋敷で守られていなければならず、しょうがなく守人のそばにいることになるが、彼と生活していくうちに彼の事をもっと知ることになる。ストレートな言葉には裏がない事、何でも出来て完璧に見えても本当はとても努力していること、そして些細なことでも馬鹿にせず最後まで聞いてくれる兄のようなおおらかさ。そんな守人に気を許さない訳はなく、いつしか本当の兄のように彼を尊敬し始めてしまう。そして尊敬すれば尚更自分を世羅ではなく違う人間だと認めて欲しくて、何度も「自分は世羅じゃない」と守人に言い続けたが、守人はその度に辛そうで寂しそうな顔をした。
そんな顔をするのが余計に納得いかなくて、守人に過去の話を聞こうと思った。すると守人は話すだけではなく、上樹の力で一千年前の記憶を直接主人公に見せてくれた。その記憶はとても、とても切なかった。
一千年前の男らしく凛々しい守人が、初めて世羅姫に出会った日の記憶。世羅姫は恐ろしいほどに妖艶で美しく、そして強い人だった。誰もが魅入られる程の美しさに、当時の守人も一目惚れをしたが、何度も会ううちにそれだけではなく世羅姫の全てに胸を熱くした。上樹の者は感覚でお互いの気持ちがなんとなくわかっているから、そんな守人の熱い気持ちも世羅姫にはお見通しで、口にせずとも焦がれる気持ちに、世羅姫も艶やかに微笑んだ。二人はほとんど会話を重ねることはなかったが、とても甘美で大人な熱を心だけで響合わせている様が、記憶から全て主人公の胸に流れてくる。
そんな記憶を見せられて、守人の恋の胸の痛みを直に感じて、一千年も待った相手に会えないのは可哀想だと思った。自分は世羅姫の器で、でも自分じゃなくなるのが嫌で抗っていたけれど、それは守人をまた悲しませるものになるのか?
そんな気持ちを思う反面、守人にこんなにも想われる世羅姫に嫉妬した。あんな美しい人と自分は全然違うから、絶対に敵わないと。
しかし一方、守人にも心の変化が現れていた。勿論世羅姫は本当に美しかったと思うけど、主人公本人のことも本当に可愛らしいと感じていた。それは主人公を世羅とは別人と認めてしまう行為だと感じると、なんともいえない気持ちが生まれてしまうのだけれども、守人は切なく笑う。
そんな時、陸がついに行動を起こし、主人公の学校にまでやってきて攻撃してきた。一緒にいた連も大怪我を負い、主人公も危なく命を落とすところだったが、屋敷を襲われていた守人はボロボロになりながらも主人公を助けにきてくれた。そして陸との戦いで陸を追い返すことが出来たものの、脇腹を刺され大怪我を負い、意識を失ってしまった。
そのまま、守人は目を覚ますことはなく、主人公は心配で心配でずっと守人のそばで看病をし続けた。看病して居る間も生きた心地がしない主人公は、気付いた。守人を愛していることに。
3日目にしてようやく目を覚ました守人に、もう自分のために無茶をするのはやめてほしいと告げると、それは無理だと言われた。何故自分を犠牲にしてでも主人公を助けたいと思ったのは、世羅の生まれ変わりなのではなく今の主人公そのものを失いたくなかったからだと気付いたから。世羅ではなく、お前自身を失いたくないから。その気持ちが上樹の者として主人公の胸に熱く響いてくる。やっと二人は、本当に好き同士になれたのだった。
その後、漸く恋人同士になれた二人。上樹の者なので心の中はお見通しであり、更なる守人の愛に溢れた想いが毎日主人公に伝わっていた。その気持ちを感じればますます守人への愛が募り、もっと触れて欲しいと思うようになり、ついに二人は体も結ばれた。
体が結ばれたことにより、上樹の者は夫婦の印として覇名という模様が手の甲に浮かぶようで、主人公たちが結ばれたことは屋敷の者にも筒抜けだった。侍女たちは二人のことを心から喜び、ひと時の平和が訪れた。
しかしついに陸千夜が最後の行動に移す時が来た。なんと息子である至央を喰らい、とてつもない力を得て上樹の家に乗り込んで来たのだ。その強さは巨大すぎて守人一人では対抗できないものだったが、主人公と守人は力を合わせ、千夜を油断させ、守人の攻撃により瀕死の状態に出来た。そして大地が揺らぎ、今こそ最後の罪人である千夜に罪喰いの儀を行い、呪いを解くことを知らせる。千の罪を食らったら、主人公の意識は世羅に飲み込まれてしまうかもしれない最後の儀式。守人と離れたくないという気持ちを込めて最後の儀を行うと、やはり世羅に飲み込まれそうになってしまう。しかしその時愛しい守人の必死の声が聞こえた。戻って来てほしいと。その声に呼び戻された主人公は、主人公のままで目が覚めた。感きわまる守人に抱きしめられながら言った。「私の名前を呼んで」と。
その後無事に呪いが解けた主人公は守人とついに祝言を挙げることになった。しかし結婚前のお決まりの言葉として三つ指をついて「不束者ですがよろしくお願いします」と言ったら守人はまた感極まって号泣してしまい、中々祝言の用意ができない。ようやく落ち着いた守人と主人公は婚儀の衣装に身を包むと、守人は綺麗だと喜んでくれ、二人は幸せな結婚式を挙げることができた。