元カレたちのストーリー

今までプレイした乙女ゲームのネタバレ感想を載せています。

パニックパレット「黄朽葉 宰」

●黄朽葉 宰/キクチバ ツカサ:リーディ・ヴォルパル7世(cv野島健児さん)
異世界メルディシアからやってきた王子様。何故か主人公を妃にするために勝手に来て、勝手に燐という呪いをかけた。
見た目は高貴な王子様なのに、天然で世間知らずで純粋なため憎めない性格。






~ネタバレ~
突然現れたリーディもとい黄朽葉。主人公を妃にすると言い勝手に燐という名の魔法のような呪いを、主人公にかけた。
リーディはノルレッテ、通称ノルという謎の従者を連れていた。ノルは球体に羽がついたような形をしており、人の言葉を話すもの。ノルは少々腹黒い発言もする従者だったが、リーディが10歳の頃からそばにいる頼れる存在だった。
リーディの呪いを解くべく、主人公はシェルというものを集め、シェルオーラというものを作る羽目になった。シェルは主人公と波長の合う存在から摂取できるため、学校の知り合いなどの側で発生するシェルを集め始めることになる。
リーディは主人公を妃にするべく、学校に転入までしてきた。毎日そばにいるようになったリーディ、そしてシェル集めを手伝うために主人公の部屋に寝泊まりするようになったノル。彼らが毎日近くにいるようになると、自然と学校の友達や仲間たちと関わることも多くなった。
更にはリーディが結婚したくなくて婚約破棄したという女の子の言雄流佳、通称ルカもリーディを国に連れて帰るためにやってきて、編入し、主人公の家に勝手に居候し始める。
天然で抜けてて幼いリーディ。妃になるのは嫌だと思ったけど、弟みたいなリーディは可愛くて、結局手をかけてしまう。ノルはノルで厳しい時もあるが、頼りになって世話を焼いてくれるのもいやじゃない。そしてルカも素直じゃないけどなんだかんだ強くて優しくて、彼女のことも純粋に好きになった。
そんな生活は楽しくて、自分がなんのためにシェルを集めているのかわからなくなってくる。
幼いと思っていたリーディがみんなや自分と触れ合うことでどんどん大人になっていき、しっかりしていく姿を見ていると胸がときめいてしまう。
けれどそれが恋と認めたくなかった。そう、リーディはルカの好きな人だから。だから自分に「リーディは弟みたいな存在」と言い聞かせた。
そんな時、花が大好きだと言うリーディが主人公に花の苗の鉢植えをプレゼントしてくれた。その苗をジョッジョリーナと名付け、自分と主人公の子供だから大切に育てて欲しいと言ってきた。そんな事を言われる主人公を見たルカは、リーディを弟だと思うならそれをちょうだいよと言ってきた。しかしどうしてもあげることが出来ない主人公に、本当の気持ちに気付いてるルカは「さよなら」と言って家を出てしまった。
複雑な想いに悩み苦しむ主人公だったが、意外にも沢登が恋の相談に真剣にのってくれて、主人公はついに決心することが出来た。
リーディが好きだから、ルカに本当のことを言おうと。
しかし決心したと言うのに、リーディが帰る期日が迫っていることで、ノルは松本義之助を連れてきて、なんと義之助がリーディの祖父であり前王であるイェスホだと話してくれた。イェスホは自分がリーディ可愛さに、友達がいないことを不憫に思って勝手に許嫁を決めてしまったことを話してくれた。しかし、リーディが8歳の時に、父親の側室の子として生まれた兄「ジョッジョリーナ」が失踪してしまったことからショックを受け、更に正室の子であるリーディが王位につくのは当たり前とされていたことにもショックを受け、そして幼い頃から辛く寂しい思いをしていたことを知った。しかもリーディは頭は良かったのだが燐が上手く使えず、そのためいつもお気に入りの噴水の場所に来て、噴水に現世を映して眺めるのが日課だったと言う。そしてそんな時にリーディが見つけたのが、主人公だったのだ。
明るくていつも笑っている主人公を見ると、リーディは辛いことも耐えられた。ずっとずっと励みになっていた。だから、急に結婚の話が出た時に一番に主人公に会いに行きたくなったのだ。
しかしその話を終えると、イェスホとノルの燐の力で主人公を一ヶ月前に戻すことができると言った。今まであった全てのことを忘れ、リーディとは別の人生を送るために。
主人公はそれを願っていたはずだった。けれど今のこの気持ちは、もう違う。
主人公は鉢植えのジョッジョリーナと、未完成のシェルオーラを持って家を飛び出した。そしてリーディが住んでいるという灯台を目指すとそこには、ルカが居た。主人公は今度こそ本当の気持ちをルカに話す。リーディが好きだと。
するとルカはそんなことはとっくに知っていたのだと言う。そして、ルカもまたリーディのことを本当に好きだったことを話してくれる。ルカは厳しい家に生まれ、リーディに嫁ぐためだけに頑張ってきた。だから辛いことはたくさんあったけれど、初めて見たリーディも同じようにいつも下を向いて悲しそうにしていて、その姿を見た時自分が笑顔にしてあげたいと思ったそうだ。
しかしリーディを笑顔にできるのは主人公だと気付いた。そしてルカは「あなたのことが大好きだったわ」と微笑み、消えてしまった。
ルカの想いを無駄にしないように主人公はリーディの元へ向かう。実はもう勝手にいなくなろうとしていたリーディはやはり驚いていた。そして本当は主人公をメルディシアに連れて行くつもりはなかったこと、一目でいいから見たかったこと、けれど会ってしまえば欲が出て自分を見て欲しいと思っていたことを話してくれた。その強い想いに応えるべく、主人公はあの時出会ったのは偶然じゃなくて運命だったから「リーディが好き」と伝えた。
リーディは喜び、そしてキスをしてくれる。そして苦手だった燐を使って、鉢植えのジョッジョリーナを咲かせてくれたのだった。
エンドロール後は現世で同棲する二人+ノル。結局メルディシアには帰らず、修行をすると言い張って現世に残ったが、二人はとってもラブラブでノルは手を焼いていた。
学校に行けばいつものメンバーがワイワイと二人を冷やかしたりして盛り上がる。前より頼りになって男らしくなったリーディの腕に抱き着き、幸せを感じる。けれどふと、ここにもう一人あの子がいたことを忘れてはいない。あの子はみんなに自分の記憶を消す燐を使ってから去ってしまったけど、思い出は消えていない。
幸せを感じながらいつもの教室に入ると、真朱先生が女の子の転校生がいると声を張り上げた。まさかと思い顔を上げればそこには綺麗な顔をした女の子が「言雄流佳です。これからもよろしくね」と大きな声で微笑んだ‥。